30日

朝から箸を使って、卵を割って、米を食べる。のりが味付けだったら言うことはない。
白鳥城は眠れる森の美女のお城に似ていて、ストームと名づけられたその日の気候は、お姫様の救済を拒むかのように吹き荒れる。絶好の写真スポットからの撮影は3分に限られていて、きっと人も景色も限りがあるから美しいんだろう。城の中はかわいらしくて、それでもやっぱり力強い。日本語ガイドがぎこちなくて、金色の白鳥と目が合う。日本のおばちゃんはとても強い。
草原の中にたつその教会は、僕とは異次元の世界で息づいていて、僕の感性とは違うところで作用する。ドアの開け方がわからない日本人に、キリストのことはわからない。
別れ際のカップルには色々あって、ルールを守らなかったりラガーマンを好きになっちゃたりお願いだから別れないでと言ってみたり。ただドイツの空港の人は一律愛想がない。ラガーマンを好きになってもいいから、愛想だけはなくさないでほしい。
白いソーセージとビールとお土産。ドイツの空気を溜め込んで、次はフランス。