ビールの最初の一口

MI332005-11-12

フィリップ・ドレルム著 高橋啓訳 
早川書房
読書の秋第4弾
「全仏で記録的ベストセラー」だそうです。幸せってこういうことだってのがなんとなくわかる本。日常的なホント些細なこと、おそらく注意しなければ見逃してしまう行動や出来事に焦点をあて、それを絶妙な表現で人生規模で考えさせられる作品。表現がホントにうまい。生き方すらも比喩としてうまく取り入れられ、小さな幸せな出来事だけにとどまることなくどんどん飛躍していく感じ。うますぎて自分の能力がついていかない時もあったのが残念。でもやっぱこの本の楽しみは、ありふれた日常にどう色をつけていくか、あーそう思うと共感しながら読むことじゃないかなって思う。疲れたら休憩として読むのも素敵。
思ったのは外国の作家の作品を読むときは、訳されたのじゃなく原文をそのまま読めるようになりたいって。きっと微妙な表現とかかわってくるはずだから、それを味わってみたいなって。