無愛想な受付

3日目。昨日のせいで、頭の中はすっかりシャングリラとブルースで。広島の暑さにまったく慣れず、路面電車の乗り方に相変わらずドキドキする。カキ氷はもちろんレモンで。
あの日もきっと暑かったんだ。あの時間で止まった時計はすっかり動き始めていて、でも確実に世界はあの時間で終わった。世界の始まりと終わりをぐるぐると回り、君と僕の時間は相変わらず同じ距離を保っている。世界を作ったのが神様ならば、こんな世界は悪魔が壊すべきだ。それでも悪魔だって涙を流す。それがまた新しい命をつくり、悪魔に作られた世界は我が物顔で覆い尽くす。神が望んだ世界が別にあるならば、作り直す必要なんてないのかもしれない。いっそのこと光を浴びて影になって、そこにとどまるほうが楽なのかな。光はときにまぶしすぎるから。
広島で初めての宝くじをやる。しかも、本気であたると思ったからやる。もちろん世の中そんなに甘くない。
勇気を出して窓側に座る。僕は鳥になった。けど自由は地に足をつけてから手に入れたい。